2006/04/03

妖逆門 第01話

今期の新作アニメで期待している作品の一つだ。
というのも、コンセプトワークスに藤田和日郎氏が参加しているからだ。
僕は藤田和日郎氏の作品が大好きだ。
友人に「うしおととら」を勧められてハマり、「からくりサーカス」にどっぷりハマっている。
藤田和日郎氏の描くキャラクターには魅力があり、そして魂がある。
そんな人が絡んでいるからには、面白く無いはずはない。
と思いながら初回を見てみた。

主人公の三志郎は正義感のある旅に憧れている旅館の一人息子だ。
それらの設定はエピソードでもって示してくれた。
示してくれたのだが、描写が足りないと感じた。
まず、三志郎が旅に出たい動機を三志郎の父親が口で説明してしまった。
これでは三志郎がどんな気持ちで旅に出たいと思ったのかが分からなくなってしまう。
これがもし父親の回想で三志郎が両親にこき使われている様が示されていれば、旅に出たいという気持ちが理解できただろう。(三志郎が母親に拳骨で頭を殴られるようなシーンがあれば完璧だろう)
あと、三志郎が正義感を顕にするエピソードは王道ではあるけれども、説得力に欠けていた。
弱い老人を足蹴にする若者にモノを言える三志郎が、両親に何も言わずに旅に出るというのはどうしても結びつかない。
自分より年上の若者にモノを言うという事は、相当な勇気が必要だ。
僕が三志郎の立場だったら、若者達を苦々しく思っても絶対に口には出さない。いや、出せない。
それにも関わらず三志郎がモノを言ったという事は、自分の道理に合わない事には我慢出来ないタイプなのだろう。
ならば、旅館の手伝いをしたく無い、旅に出たい、という気持ちを両親にぶつけずに置手紙だけで済ませてしまうのはどうしても納得できないのだ。
それがあってか、妖怪が敵に襲われている所を助けようと行動した時はそれほど感動出来なかった。

一方、三志郎以外のキャラクターには特に違和感は無かった。
三志郎の幼馴染の唯も、三志郎の両親も、謎の妖怪(?)フエも妖怪達もおかしな感じはしなかった。
また、撃符使いという設定も冒頭のエピソードや三志郎が実際に使ってくれた事でどういうものかが理解できた。

ひとつ感じたのは、恐らく原作では2~3話かけてやるエピソードを1話にまとめてしまったのではないか?という事だ。
三志郎の描写が今一つ足りない為だ。
これがもし、藤田和日郎氏だったら三志郎をきっちりと描いてから、初めてフエと会わせるだろう。

藤田和日郎氏が絡んでいるという事もあって甘めの感想となってしまった。
が、多くの謎とフエのキャラクターに惹かれた事もあり、次回以降も見続けるつもりだ。

パズドラクロス 第87話「光の潰える時」

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