2005/11/25

ローゼンメイデン トロイメント 第06話

今回は、物語が大きく動いた。
よもや有り得ないと思っていた、水銀燈が復活した。
てっきり、水銀燈抜きでアリスゲームを進行していくかと思っていたから、驚きは尚更だった。
一期の最終話で、真紅により破壊されたはずの水銀燈が何故復活出来たのか?
僕は、その辺りの疑問をどう解明していくのかを注目していたが、脚本家の花田十輝氏は上手く説明してくれていた。
だが、その一方で、疑問も出てきた。

・水銀燈が復活できた訳
 僕は、恐らく真紅達を作った、人形師ローゼンと同等の力を持つ人間が水銀燈を作ったのではないかと予想した。
 人形師ローゼンは、今のところ真紅たちの口から「お父様」という言葉でしか出てきていない。流石に言葉でしか出てこないような人物が、水銀燈を作ったと あっては納得がいかない。(というより、そんなヘマは花田氏はしないだろう)
 該当しそうな人物は、ジュンか人形店お抱えの人形師、エンジュくらいだろう。
 となれば、エンジュが水銀燈を作ったと予想するのが自然だろう。
 そうなると、疑問がわいてくる。
 エンジュが水銀燈を作ったとしたら、何故作れたのか?
 考えられるのは、エンジュは人形師ローゼンの子孫だ、という事くらいか?
 でなければ、水銀燈の台詞「真紅と戦ったのは、58万時間前~云々」と矛盾する。(58万時間は約66年)
 もし、ローゼンその人が水銀燈を作ったとしたら、ローゼンはよぼよぼの爺さんか、死んでいなければおかしい。(アクア・ウェイタを飲んでいたら話は別だ が。)
 これまでによぼよぼ爺さんが出てきたのは、蒼星石のマスターくらいだ。(そもそも、あの爺さんは時計職人だし)

 あと、水銀燈のローザミスティカを、どうやって手に入れたのか?
 一期の最終回に、ジュンの夢ので真紅に倒された水銀燈は、ローザミスティカを奪われる事なく、朽ち果てたはず。
 となれば、ローザミスティカはジュンの夢の中に置き去りのままという事にならないだろうか?
 ローザミスティカが無ければ、たとえ姿形が水銀燈で、ぜんまいを巻いたとしても動かないはずだ。
 ローザミスティカは、人形たち魂なのだから。

 と、ここまで書いて一つ思い出した事がある。
 真紅の言葉で、「声に気づきさえすれば戻って来られる~云々」とあったが、水銀燈の場合も、これに該当したのではないだろうか?
 水銀燈(ローザミスティカ無し)が完成した時、人形師は水銀燈に戻ってきて欲しいと強く呼びかけたのではないだろうか?
 水銀燈の魂(ローザミスティカ)がその呼びかけに答え、復活できた。
 そう考えたほうが辻褄が合いそうだ。
 そうすると、水銀燈に呼びかけたのは誰だ?という事になる。
 一番考えられるのは、人形師ローゼン。だが、ローゼンはもう死んでいるだろう。
 ローゼンが死んでいる以上、水銀燈に呼びかけられるのは、ローゼンの子孫か、契約者しか居なさそうだ。
 一期の水銀燈の言葉から、水銀燈には契約者は居なかった。
 そうなるともう、水銀燈を呼んだのはローゼンの子孫しか考えられなくなる。
 やはり、水銀燈を復活させたのはエンジュか・・・? 


・水銀燈復活の理由
 「アリスゲーム」遂行の為。これ以外に考えられない。

 と、当初は思っていたが、少し考えたら疑問が沸いてきた。
 薔薇水晶には水銀燈の人工精霊メイメイが居る。
 恐らく、メイメイはどこでどのように水銀燈が破壊されたのか、また、真紅がどういう訳かローザミスティカを奪わなかった事を話したのではないだろうか?
 水銀燈に長いこと寄り添っていたメイメイなら、真紅がローザミスティカを奪わなかった事に疑問を感じたのではないだろうか?
 (人形劇で水銀燈が燃える描写があったが、あれは真紅とジュン以外には、メイメイしか知りえない事だ。よって、メイメイは薔薇水晶に全てではないかもし れないが、ある程度の話はしているだろう。以降のローザミスティカ絡みの仮定話は、あくまで僕の勝手な想像を元にしている。)
 薔薇水晶がアリスになりたいのは当然なので、水銀燈のローザミスティカを放って置くはずが無い。
 なぜ、薔薇水晶は水銀燈のローザミスティカを取らなかったのか?
 恐らく、取りにいけなかったのではないだろうか?
 一期を見た人ならばご存知だろうが、夢の中は半端じゃなく広い。
 その中で、ちっぽけなローザミスティカを探すのは、効率的でない。
 ならばどうするか?
 (これ以降は、僕の勝手な想像だ。)
 薔薇水晶の契約者が人形店のオーナーで、そのオーナーに雇われているのがエンジュという人形師だ。
 もし、エンジュが人形師ローゼンの子孫で、壊れてしまった人形の魂を呼び戻すことが出来る力を持っていると薔薇水晶が知っていたら・・・

 水銀燈を復活させれば、ローザミスティカは水銀燈の中(?)に戻ってくる。
 アリスゲームが始まれば、いずれ水銀燈は契約者を探すかもしれない。
 (プライドの高い水銀燈が、契約者を探さないかもしれないが、背に腹は変えられぬと、契約者を探すかもしれない。)
 契約者がめちゃめちゃ元気な人間だったら、ただでさえ強い水銀燈が、ますます厄介な存在になる。
 ならば、今にも死にそうな人間と、早々に契約してもらったほうが都合が良い。
 戦っている最中に契約者が死ねば、水銀燈は力を発揮できず、倒すことが出来、ローザミスティカを手にする事ができる・・・
 この方法なら、わざわざ夢の中に取り残されたローザミスティカを探すより効率的ではないだろうか?

 薔薇水晶の計画がこのようなものだとしたら、中々の知恵者だ。
 (どこかの水鉄砲を携帯した、潜入工作員とはえらい違いだ)
 ともあれ、薔薇水晶の計画は始まったばかりだ。
 全貌はこれから明らかになっていくのだろう。


一部、疑問に思う所(少々考えすぎかも知れないが・・・)もあったが、水銀燈復活はアリスゲームの為である、と言う事で一応、納得した。


水銀燈復活以外にも、見所はあった。
・真紅の夢の中での、水銀燈と真紅の会話
 水銀燈が本当に復活したのを確認出来たときの真紅の嬉しそうな顔。
 恐らく、これまでも夢の中で水銀灯の亡霊(幻?)に謝罪を繰り返してきた事だろう。
 謝っても、謝っても、水銀燈自身に言わなければ全く意味の無い謝罪の言葉。
 これがようやく、水銀燈自身に言う事が出来た。
 真紅の心のつかえがようやく取れた瞬間だ。
 これで真紅も心置きなく、アリスゲームに挑めるのではないだろうか?
 だから、次回は最後の晩餐ならぬ最後のお茶会を開くのだろう。

・水銀燈と契約者の関係
 今回初めて出てきたキャラなのに、もう、水銀燈との関係が出来てしまっていた。
 出会った当初は、水銀燈は死にかけの契約者を利用してやろうとしか考えていなかったが、夢の中で真紅の謝罪を聞いてから、また、契約者から力を得て戦う と契約者がどうなるのかを知ってから、水銀灯の心に変化が生まれた。
 恐らく、水銀燈はアリスゲームを存分に戦うことは出来ないだろう。
 契約者の苦しんだ姿を見た以上、自分が力を使うと契約者がどうなるのか、すぐに想像できてしまうからだ。
 今後の水銀燈の行動に注目したい。

・薔薇水晶と人形店のオーナー
 薔薇水晶が出てきてから、契約者は誰だろう?と疑問に思っていたが、まさか人形店のオーナーだったとは。
 しかもどうやら、水銀燈と病弱な女の子を契約させるように仕向けたのも計画のひとつだったようだ。
 薔薇水晶の言う計画は、当然「薔薇水晶アリス化計画」に他ならないだろう。
 他にも何か仕掛けていそうだ。


今回は、シリアス話の中で一番面白かった。(今のところ、だが。)
次回はギャグっぽいが、基本はシリアスだろう。
アリスゲームに対する抱負などを語り合うのだろうか?








見所



水銀燈の復活



天より舞い降りる水銀燈



リンゴなんかに釣られない水銀燈



空を舞う水銀燈



契約者の歌を聴く水銀燈

パズドラクロス 第87話「光の潰える時」

一難去ってまた一難。 見所 見所はもっとあるので「もっと読む」をクリックして下さい。